建築物の建設・運用に関連する事業者
建築物を建設、運用するにあたっては、計画、設計等のフェーズ毎に多種多様な事業者が登場します。
当社の場合は、実施設計を中心に、その前段階の基本計画や基本設計、施工段階での設計監理を行います。
建築物の規模や新築案件か改修案件かなどにより、関わり方には様々なバリエーションが発生します。
建築設計の種類と設計事務所
建築物の設計は、意匠設計、構造設計、設備設計の3種類に分類されます。
設計事務所には、1社で全ての設計を行う総合設計事務所と、いずれか一つを実施する専業設計事務所があります。
当社は設備設計のみを実施する専業設計事務所で、ノウハウが集積し設計者が成長する環境が整う特長を有します。
意匠設計
さまざまな条件・環境を考慮して、建築物の構造・外観・室内空間のデザインや間取り構成を含む、建築物の形態のすべてを設計。
構造設計
安全性・機能性・経済性を考慮し、主に力学的な観点から土台・柱や梁の性能・形状・配置などを設計。
設備設計
建築物(ビル、学校、工場、住宅(集合、戸建)など)の環境・エネルギーを最適化し、快適な室内環境を設計し、室内空間の「品質」※1+「コスト」※2を創造します。
- ※1 品質:快適性、機能性、安全性、利便性、省エネルギー・省資源
- ※2 コスト:イニシャル・ランニング・ライフサイクルコスト
- 総合設計事務所
- 意匠
- 構造
- 設備
意匠設計、構造設計、設備設計の全ての設計・監理を実施
- 専業設計事務所
- 意匠
- or
- 構造
- or
- 設備
意匠設計、構造設計、設備設計のいずれか一つの設計・監理を実施
建築設備設計者が求められている…!!
SDGsの観点で、建物の新築、改修に際し、環境負荷軽減、長寿命化が必ず求められています。
その結果、建築設備の重要性が増し、業務量が増加、内容が高度化しています。
しかし、建築設備の設計に携わるメンバーは多くはない
建築設備設計は有望職種!!
設備設計の種類
機械設備設計
空気調和設備
空気調和設備、風道(ダクト)設備、配管設備、換気設備、排煙設備、自動制御設備など
給排水衛生設備
給水設備、給湯設備、排水通気設備、衛生器具設備、消火設備、ガス設備、し尿浄化槽設備、特殊設備(厨房・洗濯)など
電気設備設計
電気設備
受変電設備、照明設備(電灯・コンセント)、動力設備、幹線設備、 監視制御設備、弱電設備(電話・テレビ共同受信・インターホン・防犯・ 表示・情報等)、防災設備(自動火災報知・防排煙・ガス漏れ火災警報・非常用照明等)、構内配電設備、避雷設備など
設備設計の主な業務
仕様・意向把握
仕様、お客様要求条件、意匠設計内容を把握
現地調査
現地を調査し、詳細な状況を把握
方式検討
導入可能な複数の方式から最適な方策を検討
法令確認
関連法令を遵守出来ているかを確認
各種計算
給水量、熱負荷、電力量等、設備関連諸数値を計算
機器スペック決定
導入する機器に要求されるスペックを検討、決定
機器配置・納まり検討
問題なく設置できるか確認しつつ、機器の配置を決定
数量拾い・値入れ
使用する設備関連部材の数量を計算し、必要コストを算出
設備設計者のスケジュール
設計者の1日のスケジュール例
- 9:00
- 出社、メールチェック等、今日進める作業の確認
- 9:30
- 設計作業等
- 12:00
- ランチ、事務所周辺の飲食店に出かける(たまにお弁当購入)
- 13:00
- 外部打合せ、最近はWeb会議も多い
- 15:00
- 設計作業等
- 17:30
- 退社
業務の忙しさに応じて、時間外勤務を実施
- ※シフト勤務制度があり、出社時間は8:00、8:30、9:00、9:30のいずれかを選択
- ※現場調査で1日外出の時もあり
- ※資格取得の自己研鑽は、自宅にて
設計者の1週間のスケジュール例
- 月
- 10:00-11:00来客(メーカー打合せ)
- 火
- 10:00-12:00グループリーダー会議
13:00-14:00グループミーティング - 水
- 11:00-12:00(物件)打ち合わせ
- 木
- 10:00-10:45ウェビナー参加
- 金
- 9:00-14:00現場調査
- 土[休日]
- 14:00-18:001級建築士受験講座受講
- ※上記以外の時間は、設計作業、資料作成、納品物の作成などを実施
- ※テレワーク制度はあるが、出社して勤務することが基本
(TW実施は週1〜2回。但し個別事情のある者はフルテレワーク可。)
設計者の1年
- ※夏期休暇(計3日)取得期間 6/1ー10/31
- 画像出典
- 機械設備設計:技術年報Vol.46、電気設備設計:技術年報Vol.48