岡山の大学で工学部の機械学科で学び、卒業後は地元広島の会社へ就職し、大きな工場プラントの構造設計をしていました。構造設計は建物の土台や骨組み部分を構築する仕事なので、どうしても人の目に触れる機会が少ないのが特徴です。構造設計に携わる中で、建物内で自分が携わった領域が実際にユーザーの役に立っているのを実感できる設備設計に興味を持つようになりました。

また、新卒4年目から数年間は転勤で千葉にいたのですが、その間に子どもが生まれたこともあり、実家のある広島に戻りたいといつも考えていました。そうした2つの理由から、設備設計職として働ける会社に転職したいと思ったのが入社のきっかけです。

転職活動を通して総コンを知り、自分のやりたいことが出来そうで、かつ広島事務所があることが入社の決め手となりました。

設備設計に強い興味があったとは言え、建物の設備設計は全くの未経験で転職活動がうまくいくか不安でした。ただ幸運なことに、私が総コンの採用面接を受けたのはちょうど広島事務所でキャリア採用を進めていたタイミングでした。面接では、自分の設備設計に対する熱意を汲んでもらえたのではないかと、感謝しています！

会社としても、設計の基礎知識があることで「経験を積むことで戦力になる」と考えてくれたのだと思いますし、私のコミュニケーション能力や人柄を考慮してくれたと、人事担当の方から教えてもらいました。入社後も、機械設備設計を専門とする所長がフォローしてくれますし、資格取得のためのサポートがしっかりしているところも非常に心強いですね！

私が所属する広島事務所 設計・監理部では、主に中国・四国地方にある大学の案件を担当しています。一人で担当するのではなくチームで携わっており、新築というよりは今の設備を新しいものに改修する依頼がメインです。

総コンに入社してから約1年間は、「仕事中に会話に出てくる単語の意味が分からない」「機械設備ってなんぞや？」というレベルからのスタートでした。
転機になったのは、新築の事務所物件を担当することになったタイミングです。機械設備に詳しい現在の所長に基本的なところから実務に至るまで、マンツーマンで教えていただいたおかげで形にできました。今思えば、プロジェクト開始から数ヶ月後、無事に終了した図面を見返したとき、感謝と同時に自分なりの成長を感じることが出来た、とても感慨深い仕事です。その時の図面は、「あの時どうだったっけ？」と今も見返すことのある大切な宝物となっています！

設計という仕事に100％の正解はなく、私以外にもそれぞれの人が答えを持っていると思います。

広島事務所で携わっている大学を含めて、地方の国立大学は、限られた予算の中で入学希望者を増やしたいと考えています。大学側にも設備に関して詳しい方がいて、さまざまなご要望をいただくことも珍しくありません。
ただ、全てのご要望を受け入れてしまうと予算オーバーになってしまうため、お客様に納得していただけるような分かりやすい説明を心がけています。このような予算や工期の問題をクリアして、いかに的確なご提案が出来るかが難しさでもあり、面白さだと思います。

今はまだ、上司や先輩にサポートしてもらいながら進めることもありますが、いずれは私一人でお客様とやりとりし、後輩をサポートできる存在になりたいです！

設備設計の仕事をしたいという学生さん達にとって、仕事はもちろん、社会人になるということも含め分からないことだらけでしょう。また、他業種から建築設備設計分野への転職を検討されている方にとっても、本当にこの仕事が出来るのかが最も不安材料なのではないかと思います。

自分自身の体験から、心配するよりも「設備設計という仕事をしたい」「自分の持っている力をフルに活かして、とにかくやってみたい」という熱意の方が重要だと感じます。総コンはその熱い思いを大切にしてくれる会社ですので、臆せずにチャレンジしてほしいです！